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Sketch Note

jorisketch.exblog.jp

プライベート絵本

いろいろとやってみたかった仕事があります。

今週末、呼ばれてイベント会場で似顔絵描きをするのも、
ちょっと続けてみようかと思う仕事なんですが
今年は呼ばれてではなく
自らいくつかイベントに出て似顔絵描きをやってみようと思ってます。

その中で、どうしても値段設定がうまくいかなくて、
なかなか告知や宣伝ができない仕事として
「プライベート絵本」があります。

もともと誰か個人の、その人だけの唯一の物語に
絵を付けてみたいと思っていたんですが

一昨年は今年、相月七回忌を迎える実父の思い出本を作ろうと
思いたち、作った「LOVE LETTER」という本。
これは来月何十部か刷ることになって
十部ほど私用に多めに印刷して
いくつかのお店(書店ではないです^^;;)に置いてもらう予定です。

昨年は実験的に作らせてもらったペット絵本。
発注者は友人の紹介で
ご両親が飼っていた猫が病気で亡くなって、 
最後は苦しんでいる様子に安楽死を選んだのだが 
そのことを本当に良かったのかと 
ずっとご両親が心を痛めている。 
亡くなった猫との思い出や、 
元気だった頃の猫の思い出を本にしたいということでした。 

これもそのご両親と発注者のMさんとの2冊だけ作って
あと数冊、私の控えに製本させてもらいました。

しかし時間的拘束(打ち合わせを何度かしなくちゃいけないので)、
絵の制作料、製版、印刷、製本、
かなり高くなります。
どーしても絵の制作料がかなりかかるので、
それはまあ、私の取り分なので多少押さえるにしても
個人の人が気軽に頼める値段ってどれくらいかなと考えるに、カツカツ^^;;;

多少お金に余裕のある方しか難しい、贅沢品です。

もし興味ある方のためにMさんの例を書いておきますと

Mさんの絵本を作る流れですが
最初の打ち合わせの際に 
カンタンに思い出話をまとめておいて欲しい旨と 
ご両親の写真、猫ちゃんの写真を用意して欲しい旨お願いし、 
顔合わせて打ち合わせ。 
 
Mさんは簡単にエピソードを入れて、 
猫ちゃんが思い出を語る形でストーリーにしておいてくれたので、 
なるべく忠実にそのお話を生かすことにする。 
手間的にはこの部分が長いので非常に助かるし、 
書ける人はこの形をとる方が思い入れも大きくなるだろうとおもいます。 
 
ひとつひとつのエピソードをなるべく語ってもらって、細かい部分のディテールをメモる。 
 
ラフスケッチをおこし、ファックスでチェックをもらい、 
直してもう一度チェック。 
 
しかし今回切実に思ったのが 
 
飼っていた人にとってはその猫はオンリーワンな猫だったので 
かなり描写に気をつけなければいけないということです。 
 
もちろん、動いてる様子や、表情については 
どうしてもイラストなので了承もらうんですが 
たとえばもう少し耳が小さくて額が広いとか、 
体つきがもうちょっとこうだとか 
シマシマ猫なんだが、シマの出方がこうだとか。 
 
なるほどな発見が多かったです。
以下は写真をいくつか。 
プライベート絵本_b0020028_9584736.jpg

この子がジーコくん。この絵本の主人公。

プライベート絵本_b0020028_9592674.jpg

表紙はこんな感じでした。

プライベート絵本_b0020028_100096.jpg

中はこんな感じです。


おおきさはA5版。A4の紙を2つ折りした大きさですね。


今年もまた作ってみようと思ってます。
近々募集かけて値段もざっくり決めてみようと思ってます。
正直、儲からないんですが。

Mさんに納品のあと
絵本を喜んでくれたかどうか気になるので、 
後々メールくださいね、とお願いしておいたら 
 
「面と向かって渡すのが恥ずかしかったので、 
実家のポストにラッピングしたものを入れておいたら 
翌日母が泣きながら電話してきて 
『楽しかった頃のことをたくさん思い出せて幸せな気持ちになれた』 
ととても喜んでいました。 
私もとても嬉しいです。ありがとうございました。」 

というメールをもらったので
作ってよかったなあと思いました。

前に実父の絵本を作ったときも思いましたが 
この絵本を作るにあたっての私のメリットは 
実際の作業ではわりにあいませんが、描いてる最中はえらく楽しいことと、 
自分だけの物語を手に入れて喜んでもらえる、 
この瞬間だなあと思いました。
ウチの母もものすごい喜びました。
七回忌に配りたいと言って何十冊印刷を頼んでくるほどに。 

このブログ書いてる時に、「トイレの神様」という曲聞きました。
おばあちゃんとの思い出を歌った曲ですね。

こういう、おばあちゃんとの思い出の本てのもいいですねえ。

ウチの父の本はそのうちウェブで見られるようにしようかなあ。
これもけっこういいお話に仕上がったんですよ。

気長〜に私と一緒に自分だけの絵本、作ってみようと思われる方、
募集かけますので応募してくださいね。
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by joribox | 2010-04-21 10:16 | Work | Comments(0)