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Sketch Note

jorisketch.exblog.jp

情けない話ですが

先の記事に書いときながら…って感じですが

後期の授業が今月で終わります。
ありがたいことに来年度の講師のオファーもいただいたんですが…

辞退してしまいました。

前回の記事ではなんとか楽しくやってるように書いてあったんですが、
いや、実際少しでもうまくなりたいという生徒を教えるのはとても楽しいですし
あれも教えてあげよう、この裏技も?と思うんですが
問題はまったく興味のない生徒を教えるというところなんですね。

これがメンタル的にかなりキツい。
もちろん、これはまったく私が教えるものの立場として
情けないヤツだということに他ならないんですが

絵を描く、と言うことは
私とか、絵を描くのが好きな人にとって
それこそ歩くのと同じくらい自然なことで
しんどい思いをしてもそこそこ描ければ嬉しい訳で。
でも私がマラソンや鉄棒が嫌いなのと同じように
まったくそんなの何が楽しいのか
さっぱりわからないって人ももちろんいる訳ですよ。
そんな人に課題を出して、もっと考えてとか、こういう風に描いてとか言っても
彼等には苦痛でしかないんですよね…
それはでも彼等のせいではまったくないんですよ。
もともと彼等は絵を描きたくてその学校に入って来たんじゃないんですから。

そういう顔を見るのはとても悲しかったし、
じゃあ、ここまで出来ればいいよってあきらめるのも悲しかった。
…そう言うのが重なってちょこっと心が折れちゃったのかなあ。
前にデザイン学校で教えていた時には
まったく感じたことがなかったむなしさを感じちゃって
授業に行くのがちょっとしんどかったのもあります。

この学校では昨年から引き続き、短い間ではありましたが
すごく楽しかったこともありました。
先生できたよーって言う笑顔はとても嬉しかったし
いいのになったねって言うと嬉しそうな生徒の顔も忘れられません。
悩んでるとこにアドバイスしてほっとする顔も、
そんなのわかりません、とふてくされる顔も。

絵を描くのが苦手な生徒が嫌いになったこともありません。
きっと彼らが好きなことをしてるときは
私が見ることが無い顔して笑うんだろうなとさみしかったことはありますが。

もっと時間があれば、もっと教えてあげられることもあったかもしれません。
いや、もっと教えてあげたかったな。
ごめんねって思う気持ちも多いです。

いつかまた教壇に立つことがあるなら、
今度は絵を描きたい、と思って集う人たちに教えたいな、と
贅沢なことを思いつつ、今年度で講師生活はピリオドです。

ふつつかな講師でごめんね。生徒の皆さん。
来週は最後の授業です。
みんな出来上がるかな。
Commented by cokechan at 2013-01-28 10:27 x
体罰教師や年度途中にやめる教師がニュースを彩る中、
まじめですね。
ある意味では、そんな性格ですね。
でも、私も教える立場を経験した者として、無責任にはできないと感じて
別の仕事をしているから、気持ちは理解できます。

職業としての教師になり下がった人や、やりがいを感じられなくなるような環境、
教育現場の問題は山積みです。
日本は将来を委ねる「教育」と言うことに、もっと真摯に向かうべきです。
日本の将来は若者の教育にかかっていることを重要視して欲しいですね。
20年30年後を、見据えてほしい。

我が子は、まさに「ゆとり教育」の中、のほほんと育ってしまい・・・。
この先の厳しい世の中に出て、生き延びることができるのでしょうか。
親の心配も、尽きないですね。
Commented by JORI at 2013-01-30 06:05 x
あーニュースを騒がせてる事件とか、その関係の生徒までを巻き込む話とか、あれはホントになんかイヤな話ですよね。
私はまだちょっとの講師でしかも自分の仕事を好きなように教えればいい、教育のプロとは言いがたいものでしたけど
教師、と言う職業は子供たちの人格形成にまで影響のある職業だけに、聖職、とまで言われる。だからこそ、それなりの自覚を持ってほしいものです。
まあ、体罰教師もそうですが、私は息子の時にあった、「お友達教師」というのにも嫌悪感を覚えます。
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by joribox | 2013-01-26 08:44 | GUTIGUTI | Comments(2)